ビル管理士試験 2022年 問170 問題と解説

 問 題     

ダニに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. マダニ類は、第1脚の先端部分に温度や炭酸ガスを感知する器官がある。
  2. マダニ類は、幼虫、若虫、成虫の全ての発育段階で吸血する。
  3. タカラダニ類は、他のダニやチャタテムシ等を捕食する。
  4. ヒゼンダニは、ヒトの皮下に内部寄生する。
  5. イエダニは、家住性のネズミ類に寄生する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しい記述ですが、ややマイナーな知識であるため、あまり気にしなくてもいいと思います。

(2)も正しい記述で、マダニ類は、幼虫、若虫、成虫の全ての発育段階で吸血します。また、マダニ類は雌も雄も吸血することも覚えておきたい特徴です。

(3)が誤りです。タカラダニ類の特徴は、建築物の外壁などで多数が歩き回り、人に不快感を与えることです。吸血したり刺したりするわけではないので、不快感以外の被害は特にありません。(3)にあるように他のダニを捕食することもありません。

一方、ツメダニ類は、他のダニやチャタテムシなどを捕食することが知られています。よって、(3)の説明文は「タカラダニ類」ではなく「ツメダニ類」のことが書かれています。

(4)は正しいです。ヒゼンダニはヒトの皮下に内部寄生し、疥癬の原因となります。また、ヒゼンダニによる被害は、高齢者福祉施設や病院などで起こりやすいです。

(5)も正しいです。イエダニはネズミ類に寄生して増える吸血性のダニです。そのため、イエダニの防除では、本来の吸血源であるネズミの対策も重要となります。

以上から、正解は(3)となります。

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