ビル管理士試験 2022年 問171 問題と解説

 問 題     

害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ヒメマルカツオブシムシの成虫は、乾燥食品や羊毛製品等を食害する。
  2. シバンムシ類の幼虫は、乾燥した麺類や菓子類を加害する。
  3. ヒラタキクイムシ類の幼虫は、穀物を加害することもある。
  4. 一部のメイガ類は、貯穀害虫である。
  5. イガは、繊維や衣類の害虫である。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

この問題はやや難易度が高い部類です。正解である(1)はともかくとして、その他の(2)~(5)はいずれもややマイナーな知識が問われているため、消去法ではなく(1)が誤っていることを的確に答えたい問題です。

(1)が誤りです。カツオブシムシ類の幼虫は、乾燥食品や動物性製品(特に羊毛製品)などの乾いたものを加害します。キーワードは、「幼虫」と「乾いたもの」です。

今回はヒメマルカツオブシムシが出題されていますが、これもカツオブシムシ類の一種なので同様です。よって、(1)の「成虫」が誤りで、これを「幼虫」に直せば正しい記述となります。

(2)は正しいです。シバンムシ類の幼虫は、種類に乾燥食品を加害するタイプのものと、建築材料を加害するタイプのものがいます。

(3)も正しいです。ヒラタキクイムシ類の幼虫は、木材(家具など)の害虫として知られています。ただし、針葉樹材を使用すれば被害が発生しません。また、木材以外にも乾いた穀物を加害することがあります。

(4)も正しいです。メイガ類の幼虫は貯穀害虫で、たとえば小麦粉で作られた菓子などを加害します。

(5)も正しいです。イガは蛾の一種で、その幼虫は繊維や衣類を加害します。

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