問 題
加湿装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 滴下式は、吹出し空気の温度が低下する。
- 蒸気式は、吹出し空気の温度が低下しない。
- 超音波式は、給水中の不純物が放出される。
- 透湿膜式は、給水中の不純物は放出されない。
- 電極式は、純水で加湿する。
正解 (5)
解 説
(1)は正しいです。滴下式は気化方式の一種で、水を水蒸気に変えることで空気中の湿度を上げます。水が水蒸気に状態変化する際には空気中から気化熱が奪われるので、温度が下がります。
(2)も正しいです。蒸気式は気化方式とは違って蒸気を直接噴霧するので、気化熱は関係ありません。そのため、吹出し空気の温度は低下しません。むしろ、蒸気自体が熱いので温度は上がるくらいです。
(3)も正しいです。超音波式は水噴霧方式の一種で、超音波振動を利用して水を霧状にして空気中に放出する加湿方法です。給水中に含まれる不純物も一緒に振動を受けるので、その一部が空気中に放出されることになります。
(4)も正しいです。透湿膜式は気化方式の一種で、透湿膜に風を通すことで水分を気化させて加湿します。(3)のように給水に強いエネルギーを加えて飛散させるわけではないので、給水中の水分だけが気化し、給水中の不純物は水槽の底に残ります。
(5)が誤りです。純水は絶縁体であり電気を通さないので、電極式に純水を用いても何も起こりません(水が蒸気になりません)。そのため、電極式で加湿する際には、給水には水道水を使います。
以上から、正解は(5)です。
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