問 題
建築物環境衛生管理基準に基づく空気環境の測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2か月以内ごとに1回定期に行う測定が、年間を通して基準値以下であれば、冷暖房期とその中間期の年4回の測定に回数を軽減できる。
- 温度、相対湿度、気流は、使用時間中、常に基準に適合しているか否かにより判定する。
- 浮遊粉じん、一酸化炭素、二酸化炭素は、1日の使用時間中の平均値によって判定するが、実務上は、使用時間中の適切な二時点における測定の平均値によって判定することで差し支えない。
- 測定は床上75cm以上150cm以下の位置において実施する。
- 各階ごとに1か所以上、居室の中央部で実施する。
正解 (1)
解 説
(1)について、空気環境の測定は2か月以内ごとに1回定期に行います。(1)の後半にある「年間を通して~」というような規定はなく、常に良好な測定結果であっても、2か月以内ごとに1回です。よって、これが誤りの記述で、正解となります。
(2)で、空気環境は、1日2回以上測定する必要があります。その上で、温度・湿度・気流の3項目は、全ての測定回で常に基準値を満たさなければいけません。一方、浮遊粉じん・一酸化炭素・二酸化炭素の3項目については、各回の平均値が基準値を満たしていれば問題ありません。よって、(2)は正しいです。
(3)は(2)の解説の通りで、正しい文章です。本来であれば、業務の始まりから終わりまでの測定値をずっとモニタリングして平均値を取るのが望ましいのかもしれませんが、現実的には常時測定ではなくスポット的な測定で構わない…というような趣旨の文章になっています。
(4)と(5)で、空気環境の測定は、通常の使用時間中に、各階ごとに、居室の中央部の床上75cm以上150cm以下の位置において行います。高さについては、座っている人や立っている人の口元の位置を目安にしているからです。また、階数が多い場合でも各階ごとの測定が必要となります。よって、(4)も(5)も正しいです。
以上から、正解は(1)です。
コメント