問 題
遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 遮音とは、壁などで音を遮断して透過する音のエネルギーを小さくすることである。
- 複数の断面仕様の異なる部材で構成される壁の透過性能は、総合透過損失で評価する。
- 複層壁の場合、共鳴によって音が透過することがある。
- コインシデンス効果が生じると、壁体の透過損失は減少する。
- 床衝撃音に対する遮音等級のLr値は、値が大きい方が、遮音性能が高いことを表す。
解 説
(1)は正しいです。遮音とは、壁などで音を遮断して、透過する音のエネルギーを小さくすることです。
(2)も正しいです。透過損失は遮音性能を示す数値で、大きいほど防音性能が高いということになります。複数の部材からなる壁の場合は、それらをまとめた総合透過損失を使って透過性能を評価します。
(3)も正しいです。複層壁の場合、共鳴によって音が想定以上に透過してしまうこともあります。
(4)も正しいです。ややマイナーな知識ですが、コインシデンス効果とは、壁体の振動と音波の振動とが共振を起こし、特定の周波数域の防音性能が下がる現象をいいます。また、透過損失とは、遮音性能を示す数値で、大きいほど防音性能が高いということになります。
よって、コインシデンス効果が生じると防音性能が下がるので、壁体の透過損失は減少します。
(5)が誤りです。答えを先に示すと、「Lr値は、値が大きい方が、遮音性能が高い」という部分が事実と反対で、正しくは「Lr値は、値が小さい方が、遮音性能が高い」となります。
「床衝撃音レベルに関する遮音等級Lr」は、床衝撃音レベルが小さいほどLrも小さくなるので、Lrが小さいほど遮音性能が優れているということになります。
この問題とは関係ありませんが、一方で「音圧レベル差に関する遮音等級Dr」は、音圧レベル差が大きいほどDrも大きくなります。差が大きいということはそれだけ遮音できているということなので、Drが大きいほど遮音性能が優れているということになります。
Lrについてもっと知りたい場合はH28年 問87の解説を、Drについてもっと知りたい場合はH22年 問86の解説を参照してください。
以上から、正解は(5)となります。

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