ビル管理士試験 2024年 問140 問題と解説

 問 題     

消火設備に関する次の組合せのうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 閉鎖型スプリンクラー設備  自動散水による消火
  2. ハロゲン化物消火設備    負触媒作用による消火
  3. 消火器           初期発見段階での消火
  4. 屋内消火栓設備       公設消防隊の専用使用による消火
  5. 泡消火設備         油火災での消火

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しいです。閉鎖型スプリンクラーは、一定の温度に達するとスプリンクラーヘッド内のヒューズが作動し、そのヘッドのみが開放されて水を散布して火災を抑制・消火する方式です。そのため、自動散水による消火といえます。

(2)も正しいです。燃焼の連鎖反応を抑制する(=負触媒作用)目的でハロゲンを消火薬剤として用いる消火設備のことを、ハロゲン化物消火設備といいます。

(3)も正しいです。消火器は、小規模な初期火災の早期鎮圧を目的として使用されます。

(4)が誤りです。屋内消火栓設備は、建物内に設置された消火栓で、建物にいる人(自衛消防隊など)が初期消火を行うことを想定しています。一方、公設消防隊が使用するのは、連結送水管です。これは消防隊専用栓とも呼ばれます。

(5)は正しいです。泡消火設備は油火災を対象とした設備で、感知用スプリンクラーヘッドの火災感知または手動起動弁の開放により、泡ヘッドから泡が放出します。

この泡で油や燃焼物を覆うことにより、酸素の供給を断つことで消火します。また、泡消火設備の泡には冷却作用があるので、これも消火に寄与します。

以上から、正解は(4)です。

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