ビル管理士試験 2024年 問121 問題と解説

 問 題     

給湯設備の加熱装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ガス瞬間湯沸器には、給湯の他に風呂用の追い焚(だ)き機能を備えたものがある。
  2. 加熱コイル付き貯湯槽は、蒸気などの熱媒が得られる場合に用いられる。
  3. ガスマルチ式給湯機は、小型のガス瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したものである。
  4. 電気温水器は、加熱装置と貯湯槽を有している給湯器である。
  5. 給湯用貫流ボイラは、出湯温度が安定しており、大規模のシャワー設備の給湯に適している。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。ガス瞬間湯沸器には、給湯の他にセントラルヒーティング用の回路を内蔵したものや、風呂用の追い焚き機能を備えたものがあります。

(2)も正しいです。加熱コイル付き貯湯槽は、ボイラや地域熱供給などで蒸気か温水の熱源が得られる場合に使用されます。

(3)も正しいです。ガスマルチ式給湯機は、小型の瞬間湯沸器を複数台連結してユニット化したもので、主に業務用として用いられます。

(4)も正しいです。電気温水器は、加熱能力と貯湯容量を有している加熱装置で、その貯湯量は60~480L程度となります。

(5)が誤りです。給湯用貫流ボイラは温水を取り出す小型ボイラで、ドラムを持たず水管群により構成されるのが特徴です。耐圧性に優れていることや小さくて省スペースになるメリットがある一方で、缶水量が少ないために出湯温度が安定しないというデメリットもあります。

よって、大規模のシャワー設備のように安定した出湯温度が必要となる給湯設備には適していません。

以上から、正解は(5)となります。

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