問 題
給湯に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ポリブテン管の使用温度は、JISにおいて90℃以下となっている。
- 貯湯槽の容量は、ピーク使用時の必要容量の1~2時間分を目安に、加熱能力とのバランスから決定する。
- 厨房(ちゅうぼう)における業務用皿洗い機のすすぎ温度は、80℃程度である。
- ホテル宿泊部の設計給湯量は、150~250L/(人・日)程度である。
- 複式のベローズ形伸縮管継手の最大伸縮量は35mm程度である。
正解 (5)
解 説
(1)は正しいですが、ややマイナーな知識なのであまり気にしなくていいと思います。樹脂管の耐熱温度は100℃弱となります(例:架橋ポリエチレン管は95℃、ポリブテン管は90℃)。
(2)も正しいです。記述の通り、貯湯槽の容量は、ピーク使用時の必要容量の1~2時間分を目安に、加熱能力とのバランスから決定します。
(3)も正しいです。頻出ではありませんが、この文章がそのまま出題されることがたまにあります。
(4)も正しいです。給湯量の設計値は建築物の用途によって異なっていますが、住宅・事務所・ホテルの宿泊部あたりの数値は結構頻出なので、ぜひ押さえておきたい知識です。
【給湯量の設計値】
- 住宅 :150~300L/(人・日)
- 事務所 :7.0~11.0L/(人・日)
- ホテルの宿泊部:150~250L/(人・日)
上記を見てもわかる通り、住宅とホテルは大体同じ数値です。つまり、寝泊まりをする場所(住宅・ホテル)か、働く場所(事務所)かで大まかに区別して覚えておけばよいと思います。
(5)が誤りです。スリーブ形とベローズ形の伸縮管継手の伸縮量は以下の通りです。今回のように伸縮量そのものが問われることもあれば、ベローズ形とスリーブ形の大小関係が問われることもあります。
【伸縮管継手の最大伸縮量】
- スリーブ形伸縮管継手 :200mm程度
- 単式のベローズ形伸縮管継手:35mm程度
- 複式のベローズ形伸縮管継手:70mm程度
よって、(5)の「35mm程度」が不適当で、正しくは「70mm程度」となります。
以上から、正解は(5)です。
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