問 題
給水設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 貯水槽の付属装置である定水位弁や電極棒の動作不良により、断水、溢水(いっすい)事故を起こすことがある。
- ポンプ直送方式では、ポンプの停止時や性能低下時等に、上層階の給水管内は負圧になりやすい。
- 防錆(ぼうせい)剤の注入及び管理に関する業務は、建築物衛生法に基づく建築物飲料水水質検査業の登録を受けた者が行わなければならない。
- 管更生工法により管内に合成樹脂ライニングを施す場合は、技術評価・審査証明を受けた工法を採用するのがよい。
- 給水栓において規定値の残留塩素が保持できない場合は、塩素剤の注入装置を設置して、その適正な管理を行う。
正解 (3)
解 説
(1)は正しいです。貯水槽の水位が正確に測定できないと、貯水槽内の水が空になったり溢れたりする可能性があります。
(2)も正しいです。ポンプ直送方式は、高置水槽を使わずに受水槽からポンプで利用場所まで水を引き上げる方式です。よって、ポンプの能力が足りない場合、上層階に送ろうとした水が重力に負けて負圧となることがあります。
(3)が誤りです。「建築物飲料水水質検査業の登録を受けた者」はあくまで「検査業」であって、現場での注入や管理とは関係ありません。実際に注入や管理に関する業務については、「防錆剤管理責任者」が行わなくてはいけません。
ちなみに、ビル管理士試験に合格すれば(建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けていれば)、防錆剤管理責任者の資格を有していることになります。
(4)は正しいです。過去に同様の文章が出題されたことは何度もありますが、いずれも正解に絡む選択肢ではないため、重要度は低めです。
(5)も正しいです。これは基本的な内容で特に矛盾点もないため、判断しやすいと思います。
以上から、正解は(3)となります。
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