ビル管理士試験 2024年 問114 問題と解説

 問 題     

給水設備機器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。
  2. FRP製貯水槽には、藻類の発生を抑えるため、光の透過率を低くした製品がある。
  3. ポンプ直送方式に用いられる加圧ポンプには、水量と圧力の関係に基づき、末端の圧力が一定になるように制御する推定末端圧力一定制御方式がある。
  4. 渦巻きポンプは、羽根車を高速回転し、水に向心力を与えて吐出させる。
  5. 受水槽から高置水槽へ送水する揚水ポンプの起動・停止は、高置水槽の水位により作動させる。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しいです。記述の通り、木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要となります。

(2)も正しいです。FRP製高置水槽は、槽内照度が100lx以上になると、光合成により藻類が繁殖しやすくなります。そうならないよう、光の透過率を低くした製品があります。

(3)も正しいです。加圧ポンプや増圧ポンプの制御には、推定末端圧力一定制御方式があります。これは、水量と圧力の関係に基づき、末端の圧力が一定になるように制御する方式です。

(4)が誤りです。向心力は「中心に向かう力」のことです。渦巻きポンプは、羽根車を高速回転することで水を外側に吐出させているので、「向心力」ではなく「遠心力」を与えます。

(5)は正しいです。高置水槽方式の揚水ポンプの起動・停止は、高置水槽の水位で行います。つまり、高置水槽の水が少なくなれば揚水を開始し、多くなれば揚水を止めます。

以上から、正解は(4)となります。

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