問 題
建築物とねずみ・害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 防虫・防鼠(そ)構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。
- 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。
- 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。
- 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、1年以内に1回の防除作業を実施することになっている。
- 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。
正解 (4)
解 説
(1)と(3)はともに正しいです。どちらも基本的な内容で特に矛盾点もないため、判断しやすいと思います。
(2)も正しいです。通常20メッシュより細かい網目であれば、カ、コバエ等、多くの昆虫の侵入を防止できるとされています。メッシュとは1インチ(2.54cm)を何等分するかを表す数値なので、数値が大きいほど網目が細かくなります。
(4)が誤りです。ねずみや害虫が生息していないのに防除作業を実施しても無意味なので、生息密度が許容水準であれば、防除作業は不要です。
ただし、生息密度調査は継続的に行う必要があります。具体的には、前回の生息密度調査の結果が許容水準に該当した場合は原則として6か月以内に一度、発生の多い場所では2か月以内に一度の定期的な調査が必要です。
(5)は正しいです。換気扇によって室内の空気を多く排出するということは、その分の外気を取り込むということになります。外気からの給気が増えれば、それだけ害虫が侵入しやすくなります。
以上から、正解は(4)です。
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