ビル管理士試験 2023年 問178 問題と解説

 問 題     

ねずみ・昆虫等の防除における安全管理に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. N95マスクは、薬剤を空間散布する場合や狭い場所で、気化したガスの吸引防止のために着用する。
  2. 薬剤散布時には、どのような薬剤を使用しているかが分かるように、薬剤は人目に触れる場所に置いておく必要がある。
  3. 2m以上の高所作業では、墜落防止用器具等の装着は必要ないが、必ず補助者を付けなければならない。
  4. 殺虫剤散布の3日前までにその内容を通知し、当該区域の入口に散布3日前後の間、掲示する。
  5. 建築物衛生法に基づく特定建築物内における、ねずみ・昆虫等の防除では、医薬部外品として承認されている薬剤は使用できない。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は誤りです。N95マスクは、PM2.5やウイルスなどの微粒子状物質を防護するためのマスクであり、気化したガスの吸引防止に使えるわけではありません。

(2)も誤りです。薬剤を人目に触れる場所に置いておくのは、誤って触れてしまう危険性があるので厳禁です。

(3)も誤りです。2m以上の高所作業では、原則として墜落防止用器具等の装着が義務づけられています。一方で、補助者は必須ではありません。

(4)が正しいです。殺虫剤の散布を行う場合は、散布前後とも3日間は、当該区域の入口に殺虫剤の種類、散布方法等を掲示するなどして、その旨を周知する必要があります。

(5)は誤りです。ねずみ・昆虫等の防除では、「医薬品」または「医薬部外品」として承認されている薬剤を使用することができます。

「医薬部外品」というのは、「医薬品以外の全てのもの」という意味ではなく、「医薬品ではないが特定の効果を有するもの」として、きちんと承認された製品群のことです。

以上から、正解は(4)となります。

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