ビル管理士試験 2023年 問159 問題と解説

 問 題     

循環型社会形成推進基本法に関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

循環型社会形成推進基本法の第2条で「循環型社会」とは、製品等が廃棄物等となることが抑制され、並びに製品等が循環資源となった場合においてはこれについて適正に循環的な利用が行われることが促進され、及び循環的な利用が行われない循環資源については適正な処分が確保され、もって( ア )の消費を抑制し、( イ )ができる限り低減される社会をいうとされている。

  •  ア      イ
  1. 循環資源  経済への負担
  2. 環境資源  健康への被害
  3. 循環資源  環境への負荷
  4. 天然資源  健康への被害
  5. 天然資源  環境への負荷

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

法律の条文をそのまま答える問題ですが、「循環型社会形成推進基本法」は頻出ではないため、条文を暗記している受験者の方は少ないと思います。そのため、これは知識問題として捉えるのではなく、問題文と選択肢を踏まえて正解を判断できれば十分です。

まず、循環型社会形成推進基本法の趣旨を考えると、この法律は、廃棄物を減らすためにリサイクルなどの対策を行おう…というものです。より具体的には、発生の抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)の3つを推進するための法律となります。

ここで、問題文を見ると「( ア )の消費を抑制し、( イ )ができる限り低減される」と書かれています。今回は( ア )よりも( イ )のほうが判断が容易だと思うので、こちらから考えていきます。

( イ )の選択肢には「経済への負担」、「健康への被害」、「環境への負荷」がありますが、法律の趣旨を踏まえると、これは環境問題(廃棄物問題)の解決に取り組むための法律なので、この中では「環境への負荷」だけが適切であると考えることができます。

続いて( ア )について、「( ア )の消費を抑制し、」とあるので、これから減らしていくべきものを選べばよいということがわかります。

( ア )の選択肢には「循環資源」、「環境資源」、「天然資源」がありますが、循環資源と環境資源は環境にやさしいもの、天然資源は環境負荷の大きいものであることから、減らすべきなのは「天然資源」です。

よって、( ア )は「天然資源」、( イ )は「環境への負荷」となるので、正解は(5)です。

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