ビル管理士試験 2023年 問154 問題と解説

 問 題     

木質床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 木質床材は、無垢(むく)の単層フローリングと、合板を台板とした複合フローリングに分けられる。
  2. 体育館の床板の剥離による負傷事故防止として、日常清掃の水拭きの禁止が文部科学省から通知された。
  3. 体育館のシール加工には、ポリウレタン樹脂が多く使われている。
  4. シールされていない杉材は、多孔質の特徴を有することから、油性の保護剤でシールする。
  5. 一般的に針葉樹の床材は、広葉樹の床材に比べ、木質が硬い。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

床材が出題されるときには、繊維床材、硬性床材、弾性床材がテーマになることが多く、今回のように木質床材に特化した出題は珍しいです。そのため、馴染みがなく覚えるのが大変そうだと感じるのであれば、あまりこだわらずに捨て問題としてしまっても構わないと思います。

ただし、「木質床材は水分に弱い」という特徴は頻出事項といえるので、最低でもこの内容だけは押さえておくべきです。

(1)は正しいです。木質床材(フローリング)には、無垢の単層フローリングと、合板の複合フローリングがあります。

(2)も正しいですが、これはあまり気にしなくていい選択肢だと思います。木質床材は水分に弱いため、シールされていない木質床材の場合には水を使用する清掃は行えません。そのため、(2)の記述のような通知が出されています。

(3)と(4)も、ともに正しいです。木質床材は水分に弱いため、ポリウレタン樹脂のシール加工がよく用いられます。また、シールされていない床材については、油性の保護剤でシールします。

(5)が誤りです。広葉樹は木質が硬く、針葉樹は木質が軟らかいという特徴があります。これらは、どちらが良い/悪いではなく、用途によって使い分けられます。よって、(5)の記述は反対です。

以上から、正解は(5)となります。

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