ビル管理士試験 2023年 問146 問題と解説

 問 題     

建築物清掃の品質評価に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 品質評価は、利用者の立場に立って実施する。
  2. 建築物清掃の実施結果を点検し、建築物利用者の要求品質と実際の品質とのギャップを修正する。
  3. 仕様書に基づき、適正な作業計画に従って業務が適切に遂行されているか点検する。
  4. 清掃の品質は、組織品質と作業品質から構成される。
  5. 品質評価項目のうち資機材管理は、組織品質の事業所管理品質に含まれる。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。建築物清掃の品質は、掃除をした人がどう思うかではなく、その建物を使う人がどう感じるかのほうが重要です。そのため、品質評価は利用者の立場に立って実施します。

(2)と(3)もともに正しいです。(3)の通り、仕様書に基づいて作成した作業計画に従って業務をすることは重要です。一方で、(2)の通り、実施した清掃の品質が、建築物利用者の要求品質とずれているのであれば、そのギャップを修正する必要があります。

(4)も正しいです。清掃の品質評価は、作業品質と組織品質から成ります。さらに、組織品質は事業所管理品質と現場管理品質の二つによって構成されます。

「品質評価の分類」

  • 作業品質
  • 組織品質
    • 事業所管理品質
    • 現場管理品質

(5)が誤りです。これは知識としてはマイナーな文章ですが、上記の(4)の解説の通り、組織品質が事業所管理品質と現場管理品質に分かれることを知っていれば、資機材管理は現場において重要な事項なので、現場管理品質に含まれると判断できるはずです。

よって、(5)の「事業所管理品質」が誤りで、正しくは「現場管理品質」となるので、正解は(5)です。

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