問 題
排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 自然流下式の排水横管の勾配は、管内流速が0.6~1.5m/sになるように設ける。
- 排水立て管のオフセット部の上下600mm以内には、排水横枝管を設けてはならない。
- 排水槽のマンホールの大きさは、直径が60cm以上の円が内接することができるものとする。
- トラップが組み込まれていない阻集器には、その入口側にトラップを設ける。
- 伸頂通気方式の排水横主管の水平曲がりは、排水立て管の底部より3m以内に設けてはならない。
正解 (4)
解 説
(1)は正しいです。管内流速が速すぎると配管に強い水圧が掛かってしまう一方、遅すぎると水が滞留してしまい不衛生です。そのため、自然流下式の排水横管の勾配は、管内流速が0.6~1.5m/sとなるようにするのが望ましいです。
(2)も正しいです。記述の通り、排水立て管のオフセット部の上下600mm以内には、排水横枝管を設けてはいけません。この文章は頻出で、数値を変えて出題されることもあれば、「設置できる/できない」が逆になって出題されることもあるので、気をつけてください。
(3)も正しいです。ややマイナーな知識ですが、排水槽のマンホールの直径は60cm以上とします。
(4)が誤りです。阻集器とは、排水中の油分や固形分などを阻止・分離・収集するための設備です。こうして集めた油分や固形分を排水トラップで除去し、異物のなくなった排水を後段へと流します。
よって、順番としては「阻集器」→「排水トラップ」の順になるので、排水トラップは阻集器の「入口側」ではなく「出口側」に付けることが求められます。
(5)は正しいです。排水立て管の底部のすぐ近くに排水横主管の水平曲がりを設けると、その曲がり角に空気や水、異物などが溜まりやすくなってしまいます。そのため、伸頂通気方式の排水横主管の水平曲がりは、排水立て管の底部より3m以内に設けてはいけません。
以上から、正解は(4)となります。
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