ビル管理士試験 2023年 問107 問題と解説

 問 題     

給水及び排水の管理に関する用語の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. トリハロメタン  有機物質と消毒用塩素が反応して生成される物質
  2. バイオフィルム  微生物により形成された粘液性物質
  3. 白濁水      銅イオンの浸出
  4. 水質汚濁     富栄養化
  5. スケール     炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の析出物

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいです。トリハロメタンは、有機物質と消毒用塩素が反応して生成される物質です。水槽内の水温の上昇によって、その生成量が増加する傾向があります。

(2)も正しいです。バイオフィルム(Biofilm)は、日本語では「菌膜」と訳されます。これは、微生物により形成された粘液性物質のことで、スライムや台所のヌメリなどがこれに該当します。

(3)が誤りです。銅イオンの色は鮮やかな青色です。よって、銅イオンが浸出した場合は青水となります。白濁水が見られた場合、それは亜鉛が溶けだしている可能性があります。特に給水管に亜鉛メッキ鋼管を使っている場合、その亜鉛が溶け出して白濁水を生じることがあります。

銅が溶けると青色、亜鉛が溶けると白濁というのは頻出事項なので、ぜひ押さえておきたい知識です。

(4)は正しいです。富栄養化とは、栄養塩類を含んだ汚水の流入により、湖沼などの水質汚濁が進むことです。

(5)も正しいです。スケールは、水の硬度成分(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど)が析出することによって生じるもので、配管の詰まりの原因となります。

以上から、正解は(3)となります。

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