ビル管理士試験 2023年 問82 問題と解説

 問 題     

空気調和設備の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 冷却水系のレジオネラ属菌の増殖を抑制するには、化学的洗浄と殺菌剤添加を併用するのが望ましい。
  2. 空気調和設備の空気搬送系では、使用年数の経過につれダクト内部の清掃を考慮する必要がある。
  3. 建築物環境衛生管理基準に基づき、冷却塔の清掃は、1年以内ごとに1回、定期に行うこと。
  4. 建築物環境衛生管理基準に基づき、加湿装置は、使用開始時及び使用期間中の1か月以内ごとに1回、定期に汚れの状況を点検し、必要に応じ、清掃等を行うこと。
  5. 建築物環境衛生管理基準に基づき、空気調和設備内に設けられた排水受けは、6か月以内ごとに1回、定期にその汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、清掃等を行うこと。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

(1)は正しいです。化学的洗浄でレジオネラ菌を含む汚れや滑り(ぬめり)を洗い流し、さらに、殺菌剤を添加することで残存する菌を殺します。

(2)も正しいです。これは重要事項というわけではありませんが、基本的な内容で特に矛盾点もないため、判断しやすいと思います。

(3)も正しいです。冷却塔・冷却水の水管・加湿装置の清掃は、1年以内ごとに1回、定期に行う必要があります。

(4)も正しいです。冷却塔・冷却水・加湿装置は、使用開始時及び使用期間中の1か月以内ごとに1回、定期に汚れの状況を点検することが求められます。また、点検の結果によっては、清掃などを行う必要があります。

(5)が誤りです。冷却塔・冷却水・加湿装置・排水受け(ドレンパン)の汚れの点検は、使用開始時及び使用期間中の1か月以内ごとに1回、定期に行う必要があります。また、点検の結果によっては、清掃などを行う必要があります。

よって、(5)の「6か月以内ごとに1回」が誤りで、正しくは「使用開始時及び使用期間中の1か月以内ごとに1回」となるので、正解は(5)です。

本問では(3)~(5)は頻出事項なので、その数値を正確に押さえておいてください。

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