ビル管理士試験 2023年 問11 問題と解説

 問 題     

建築物環境衛生管理技術者の免状を交付されている者であっても、建築物衛生法に基づく事業の登録における人的基準の要件として、認められないものは次のうちどれか。

  1. 建築物環境衛生総合管理業の空気環境測定実施者
  2. 建築物排水管清掃業の排水管清掃作業監督者
  3. 建築物飲料水貯水槽清掃業の貯水槽清掃作業監督者
  4. 建築物空気調和用ダクト清掃業のダクト清掃作業監督者
  5. 建築物飲料水水質検査業の水質検査実施者

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

建築物衛生法に基づく事業の登録の対象になっている業種には、以下の8業種があります。これは頻出事項なので、ぜひ覚えておいてください。

  1. 建築物清掃業
  2. 空気環境測定業
  3. 建築物空気調和用ダクト清掃業
  4. 建築物飲料水水質検査業
  5. 建築物飲料水貯水槽清掃業
  6. 建築物排水管清掃業
  7. 建築物ねずみ昆虫等防除業
  8. 建築物環境衛生総合管理業

このうち、以下の4業種については建築物環境衛生管理技術者の免状を交付されていれば監督者等の人的基準の要件を満たしていることになります。

  1. 空気環境測定業
  2. 建築物空気調和用ダクト清掃業
  3. 建築物飲料水貯水槽清掃業
  4. 建築物排水管清掃業

そのほか、後述する「8.建築物環境衛生総合管理業」以外の3業種については、それぞれ講習を受けたり実務経験を有していたりしないと、人的基準の要件を満足していることになりません。

ここで、選択肢(5)の「建築物飲料水水質検査業の水質検査実施者」が上記の4.に対応し、これは建築物環境衛生管理技術者の免状では人的要件を満たしたことにならないため、選択肢(5)が正解となります。

なお、「8.建築物環境衛生総合管理業」だけは監督者等の区分が4種類あるため、ややこしいです。ここでは一応解説をしますが、以下に記載することを知らなくても上記の知識で正解できるため、あくまで参考程度の軽い気持ちで確認してもらえればと思います。

建築物環境衛生総合管理業の監督者等と人的基準の組合せは次の通りです。

  • 統括管理者     :建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者
  • 清掃作業監督者   :建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者
  • 空調給排水管理監督者:建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者
  • 空気環境測定実施者 :建築物環境衛生管理技術者免状 or 講習を受けた者

よって、本問の選択肢(1)は「建築物環境衛生総合管理業の空気環境測定実施者」なので、これは建築物環境衛生管理技術者の免状があれば人的要件を満たしていることになります。

以上から、正解は選択肢(5)です。

コメント

  1. 田丸 より:

    失礼します。
    人的基準の中で建築物環境衛生総合管理業の監督者等と人的基準の組合せは次の通りです。

    統括管理者     :建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者
    清掃作業監督者   :講習を受けた者
    空調給排水管理監督者:講習を受けた者
    空気環境測定実施者 :建築物環境衛生管理技術者免状 or 講習を受けた者

    とありますが。
    厚生労働省のホームページで見ると

    統括管理者     :建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者
    清掃作業監督者   :建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者     
    空調給排水管理監督者:建築物環境衛生管理技術者免状+講習を受けた者

    空気環境測定実施者・空気調和ダクト清掃業・飲料水貯水槽清掃業・排水管清掃業
              :建築物環境衛生管理技術者免状 or 講習を受けた者

    ねずみ昆虫防除業  :講習を受けた者

    とあります。

    とても参考に勉強として使用しています。いつも助かっています。ありがとうございます。
    上記の内容につきまして、サイト管理者様にて今一度ご確認お願い致します。

    • (管理人) より:

      そうですね、修正しました。ご指摘ありがとうございます!