問 題
ダニに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- マダニ類は、第1脚の先端部分に温度や炭酸ガスを感知する器官がある。
- マダニ類は、幼虫、若虫、成虫の全ての発育段階で吸血する。
- タカラダニ類は、他のダニやチャタテムシ等を捕食する。
- ヒゼンダニは、ヒトの皮下に内部寄生する。
- イエダニは、家住性のネズミ類に寄生する。
正解 (3)
解 説
(1)は正しい記述ですが、ややマイナーな知識であるため、あまり気にしなくてもいいと思います。
(2)も正しい記述で、マダニ類は、幼虫、若虫、成虫の全ての発育段階で吸血します。また、マダニ類は雌も雄も吸血することも覚えておきたい特徴です。
(3)が誤りです。タカラダニ類の特徴は、建築物の外壁などで多数が歩き回り、人に不快感を与えることです。吸血したり刺したりするわけではないので、不快感以外の被害は特にありません。(3)にあるように他のダニを捕食することもありません。
一方、ツメダニ類は、他のダニやチャタテムシなどを捕食することが知られています。よって、(3)の説明文は「タカラダニ類」ではなく「ツメダニ類」のことが書かれています。
(4)は正しいです。ヒゼンダニはヒトの皮下に内部寄生し、疥癬の原因となります。また、ヒゼンダニによる被害は、高齢者福祉施設や病院などで起こりやすいです。
(5)も正しいです。イエダニはネズミ類に寄生して増える吸血性のダニです。そのため、イエダニの防除では、本来の吸血源であるネズミの対策も重要となります。
以上から、正解は(3)となります。
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