ビル管理士試験 2022年 問142 問題と解説

 問 題     

清掃作業管理における作業実施の流れと現場責任者業務との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 予定された作業        :作業予定表の作成
  2. 従事者に対する作業の指示・指導:管理仕様書の作成
  3. 資機材の準備         :作業手順書/作業ごとの使用資機材一覧表の作成
  4. 作業の実施          :指示・指導
  5. 作業の終了(手直し)      :点検確認(手直し指示・指導)

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

この設問は出題傾向としては珍しいテーマといえます。しかし、内容的には基本事項について問われているため、現場責任者の立場という目線で選択肢を注意深く確認していけば、さほど難しい問題ではないと思います。

(2)に関して、建築物清掃管理仕様書とは、建築物清掃の基本管理方針や作業範囲、作業環境、作業時間帯などを記載した総括的なもののことです。つまり、建築物清掃を行うにあたって最初に必要となる決め事のことで、これをもとに計画を立てたり作業を実施したりします。

選択肢(1)~(5)は時系列に並べてもこの順番の通りですが、建築物清掃管理仕様書は(2)の「従事者に対する作業の指示・指導」どころか、(1)の「予定された作業:作業予定表の作成」よりも前に用意しておかなくてはならない文書です。

よって、(2)の「管理仕様書の作成」が誤りです。従事者に対する作業の指示・指導に必要なのは、もっと具体的な作業手順が記載された「作業手順書」となります。

以上から、正解は(2)です。

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