ビル管理士試験 2022年 問120 問題と解説

 問 題     

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 配管中の湯に含まれている溶存空気を抜くためには、圧力の低いところに自動空気抜き弁を設置する。
  2. 加熱装置に逃し管を設置する場合は、水を供給する高置水槽の水面よりも高く立ち上げる。
  3. 密閉式膨張水槽を設ける場合は、逃し弁の設定圧力を膨張水槽にかかる給水圧力よりも低くする。
  4. 逃し管には、弁を設けてはならない。
  5. 循環ポンプの揚程は、循環回路系で最も長くなる配管系統の摩擦損失から決定する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(3)に関して、密閉式膨張水槽を設ける場合には、逃し弁も設けなければいけません。これは、水槽内の圧力が必要以上に高くなったときに水槽を破損させないための安全装置です。

ここで、(3)には「逃し弁の設定圧力を膨張水槽にかかる給水圧力よりも低くする」とありますが、給水圧力よりも低い設定で逃し弁が働くとすると、安全装置ではなく常時ここから湯が出ていくことになってしまいます。

本来の目的から考えると、異常に圧力が高まったときだけ逃し弁を使って槽内の圧力を下げたいので、逃し弁の設定圧力は膨張水槽にかかる給水圧力よりも高くするべきです。

よって、(3)の「低くする」が誤りで、ここを「高くする」に変えれば正しい文章となります。

以上から、正解は(3)です。

コメント