問 題
鉄骨構造とその材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 鋼材の降伏比は、引張強さの降伏強さに対する割合をいう。
- 柱脚部と基礎は、支持条件により、ピン、半固定、固定等を選択して設計する。
- スタッドボルトは、鉄骨梁(ばり)とコンクリートスラブを緊結するために使用する。
- 鉄骨構造の解体は、一般の鉄筋コンクリート構造より容易である。
- 高力ボルトの締付け長さは、接合される鋼板の板厚の総和をいう。
正解 (1)
解 説
(1)に関して、降伏比とは、引張強さに対する降伏強さの割合です。(降伏比=降伏強さ/引張強さ)。ここで、降伏比が大きい(=1に近い)というのは、降伏強さと引張強さとの差が小さいということです。
より具体的には、降伏比が大きい材料は、降伏強さを超える衝撃を受けて材料が曲がったと思ったら、そのすぐあとに引張強さに達して材料が割れてしまいます。一方、降伏比が小さい材料は、たとえ衝撃を受けて曲がっても折れたり割れたりしにくいです。
よって、(1)の「引張強さの降伏強さに対する割合」が反対で、正しくは「降伏強さの引張強さに対する割合」となります。
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