ビル管理士試験 2022年 問86 問題と解説

 問 題     

床衝撃音に関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

軽量床衝撃音は、( ア )ときに発生し、( イ )に主な成分を含む。対策としては( ウ )が効果的である。

  •    ア             イ        ウ
  1. 人が床上で飛び跳ねたりした  高周波数域  柔らかい床仕上げ材
  2. 人が床上で飛び跳ねたりした  低周波数域  柔らかい床仕上げ材
  3. 食器を落とした        高周波数域  床躯(く)体構造の質量増加
  4. 食器を落とした        高周波数域  柔らかい床仕上げ材
  5. 食器を落とした        低周波数域  床躯体構造の質量増加

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

( ア )には「人が床上で飛び跳ねたりした」か「食器を落とした」が入りますが、前者だと数十kgの重さが勢いよく床にぶつかるので、このときの音は軽量床衝撃音とはいえません。むしろ重量床衝撃音に当たります。よって、( ア )には後者の「食器を落とした」を入れるのが適当です。

( イ )で、重いものと軽いものを床に落としたときの音を想像するとわかりやすいと思いますが、重いものほど低い音を出し、それは周波数でいうと低周波になります。逆に軽いものは高い音が鳴り、周波数でいうと高周波数となります。よって、( イ )には「高周波数域」が入ります。

( ウ )で、選択肢には「柔らかい床仕上げ材」と「床躯体構造の質量増加」とがあります。

カーペットや畳を想像するとわかりやすいと思いますが、柔らかい床仕上げ材は軽量床衝撃音を軽減するのが得意です。一方、重量床衝撃音を抑えるためには鉄筋コンクリート構造にするなど、躯体を頑丈にする必要があります。よって、( ウ )には「柔らかい床仕上げ材」が入ります。

以上から、( ア )は「食器を落とした」、( イ )は「高周波数域」、( ウ )は「柔らかい床仕上げ材」となるので、正解は(4)です。

本問では軽量床衝撃音に関する説明文が出題されていますが、H29年 問87には重量床衝撃音に関する説明文が出題されています。併せて確認しておいてください。

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