問 題
空気浄化装置に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 自動巻取型エアフィルタは、ろ材の更新が自動的に行えるような構造としたものである。
- ULPAフィルタは、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対する粒子捕集率で規定されている。
- ろ過式フィルタの捕集原理には、遮りによる付着、慣性衝突、拡散による付着がある。
- ガス除去用エアフィルタのガス除去容量は、ガス除去率が初期値の85%に低下するまでに捕集したガス質量で表される。
- パネル型エアフィルタは、外気用又はプレフィルタとして用いられる。
正解 (2)
解 説
本問は具体的な数値を正確に知っておかないと正解しにくい問題なので、やや難易度が高いといえます。(1)、(3)、(5)は大きな矛盾もなさそうなので正解の選択肢から除外したいところですが、(2)と(4)の二択は運任せになってしまっても仕方ないと思います。
(2)に関して、通常のフィルタに対して超高性能フィルタと呼ばれるものがあり、その具体例としては「HEPAフィルタ」や「ULPAフィルタ」が有名です。
HEPAフィルタは「High Efficiency Particulate Air Filter」の略で、Efficiencyは効率、Particulateは微粒子という意味です。これは、定格風量で粒径0.3µmの粒子を99.97%以上捕集することができます。
ULPAフィルタは「Ultra Low Penetration Air Filter」の略で、Penetrationは侵入という意味です。これは、定格風量で粒径0.15µmの粒子を99.9995%以上捕集することができます。
よって、(2)の記述が誤りで、「ULPAフィルタ」を「HEPAフィルタ」に直すか、あるいは「粒径が0.3μm」を「粒径が0.15μm」に直せば正しい文章となります。
以上から、正解は(2)です。
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