問 題
ホルムアルデヒド測定法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 簡易測定法には、検知管法、定電位電解法がある。
- DNPHカートリッジは、オゾンにより正の妨害を受ける。
- DNPHカートリッジは、冷蔵で保存する必要がある。
- パッシブ法は、試料採取に8時間程度を要する。
- パッシブサンプリング法では、ポンプを使用しない。
正解 (2)
解 説
(1)で、ホルムアルデヒド測定法には、分析機器を用いて正確に測定値が得られる精密測定法と、現場で簡便に測定値が得られる簡易測定法があります。代表的な測定法は以下の通りです。
【精密測定法】
- DNPHカートリッジ捕集-HPLC法
- DNPH含浸チューブ-HPLC法
【簡易測定法】
- 検知管法
- 定電位電解法
- 燃料電池法
- 光電光度法(AHMT試験紙)
- 化学発光法
- 吸光光度法(拡散スクラバー法)
上記のように種類が多くて覚えるのが大変ですが、これは頻出問題なので、できる限り押さえておきたい内容です。よって、(1)は正しいです。
(2)と(3)はともにマイナーな知識ですが、DNPHはオゾンによって分解されるため、負の妨害を受けます。また、DNPHは高温にも弱いので、冷蔵で保存する必要があります。よって、(2)の記述が誤りで、(3)の記述は正しいことがわかります。
(4)と(5)で、サンプリングの方法にはアクティブ法とパッシブ法があります。
アクティブとは「積極的な」というような意味があるので、ポンプを使って積極的に試料をサンプリングするときに使います。
一方、パッシブというのは「受動的な」というような意味があるので、空気の自然拡散によるサンプリングのことです。
よって、(5)の記述は正しいと判断でき、(4)の記述はマイナーな知識ですが、これも正しいです。
以上から、(2)の記述が誤りなので、正解は(2)です。
ただし、出題頻度や難易度から考えると、(1)と(5)以外の選択肢は判断できなくても仕方ないかもしれません。(1)と(5)は正解から除外して、残る3択は運任せでも構わないと思います。
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