ビル管理士試験 2021年 問46 問題と解説

 問 題     

下に示す湿り空気線図に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 乾球温度14℃、相対湿度80%の空気を加熱コイルで25℃に温めると相対湿度は約40%となる。
  2. 乾球温度10℃、相対湿度80%の空気は、乾球温度22℃、相対湿度30%の空気より絶対湿度が高い。
  3. 乾球温度22℃、相対湿度60%の空気が表面温度15℃の窓ガラスに触れると結露する。
  4. 乾球温度19℃の空気が含むことのできる最大の水蒸気量は、0.010kg/kg(DA)より大きい。
  5. 露点温度10℃の空気は、乾球温度29℃において約30%の相対湿度となる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は上図の赤色で示しています。前半の条件が左側の赤丸で、それを25℃にすると右側の赤丸となり、相対湿度が40%であるので正しい記述です。

(2)は上図の青色で示しています。前半部分が左側の青丸、後半部分が右側の青丸であり、左側のほうが縦軸で見て上側にあるので、正しい記述です。

(3)は上図の黄色で示しています。前半部分が右側の黄丸で、それを15℃まで下げると左側の黄丸になります。これは露点温度(=相対湿度100%の温度)を下回っていないので、まだ結露しません。よって、これが誤りの文章です。

(4)は上図の紫色で示しています。最大の水蒸気量ということは相対湿度が100%ということなので、乾球温度19℃で相対湿度100%は紫丸のところです。このときの縦軸の数値を読むと0.010よりは上なので、正しい記述です。

(5)は上図の緑色で示しています。露点温度10℃の空気は、湿球温度でも乾球温度でも10℃となる左側の緑丸の位置です。そこから乾球温度を29℃にしても絶対湿度は変わらないので、そのまま緑丸を右側に平行移動します。すると、乾球温度29℃での相対湿度の値が約30%だと読み取れるので、これも正しい記述です。

以上から、正解は(3)となります。

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