ビル管理士試験 2021年 問31 問題と解説

 問 題     

受動喫煙に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. 医療機関における受動喫煙防止対策は、地域保健法により規定されている。
  2. 喫煙専用室には、二十歳未満の者は立ち入れない旨の掲示が必要である。
  3. 副流煙は、喫煙者が吐き出す煙のことである。
  4. たばこ煙に含まれるニコチンやタールは、副流煙より主流煙の方に多く含まれる。
  5. 受動喫煙により、小児の呼吸器系疾患のリスクは増加しない。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)で、これは「地域保健法」ではなく「健康増進法」で規定されています。2020年の健康増進法の改正によって、公共機関や多数の者が利用する施設等の受動喫煙防止対策がルール化されました。よって、(1)は誤りです。

(2)は記述の通りなので、これが正解となります。

(3)で、たばこの煙には主流煙と副流煙がありますが、たばこの筒のうち、喫煙者が口をつける側から出る煙が主流煙、反対側の先から出る煙が副流煙です。よって、(3)は誤りです。

(4)で、たばこの吸い口にはフィルターが付いているので、喫煙者はフィルターを通過した主流煙を吸っています。一方、副流煙はフィルターを介さないので、こちらのほうが有害物質が多く含まれています。これが、受動喫煙の健康に与えるリスクが大きいといわれる一因です。

よって、ニコチンやタールは、副流煙のほうが主流煙よりも多く含まれるので、(4)も誤りです。

(5)で、上記の通り副流煙には有害物質が多く含まれるので、受動喫煙により、小児の呼吸器系疾患のリスクは増加します。それもあり、(1)のように健康増進法が改正され、(2)の通り喫煙専用室には子どもが立入禁止となりました。よって、(5)も誤りです。

以上から、正解は(2)です。

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