ビル管理士試験 2020年 問130 問題と解説

 問 題     

排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 排水ポンプは、吸込みピットの壁面から200mm以上離して設置する。
  2. 排水用耐火二層管は、繊維モルタルによる外管と硬質ポリ塩化ビニル管による内管の組合せからなる。
  3. トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。
  4. 排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/20とする。
  5. 通気管の大気開口部に設置する通気口の通気率(開口面積/管内断面積)は、100%以上必要である。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(1)は正しい記述です。選択肢としてたびたび登場する文章なので、数値を覚えておきたいところです。

(2)も正しいですが、ややマイナーな知識といえるため、覚えていなくても構わないと思います。

(3)も正しいです。阻集器とは、排水中の油分や固形分などを阻止・分離・収集するための設備です。こうして集めた油分や固形分をトラップで除去し、異物のなくなった排水を後段へと流します。よって、順番としては「阻集器」→「トラップ」の順になります。

(4)が誤りの記述です。排水槽の底部の勾配は、吸込みピットに向かって「1/15以上1/10以下」とします。これも頻出事項なので、正確な数値を押さえておきたいです。

(5)は正しいです。もし100%未満だと、開口部よりも通気口のほうが大きいということになってしまうので、それでは空気を外へ逃がす能力が足りなくなってしまいます。よって、通気率は100%以上とします。

以上から、正解は(4)です。

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