問 題
建築物とその構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 鉄筋コンクリート構造の店舗建築の法定耐用年数は、39年である。
- 既存不適格建築物とは、法が適用された時点で既に存在していた建築物のうち、その後の改正規定に適合していない建築物をいう。
- 免震構造には、アイソレータを用いて地盤から建築物を絶縁する方法がある。
- 鉄筋コンクリート構造における鉄筋の腐食は、主にコンクリートのひび割れや中性化に起因する。
- 構造設計に用いる鋼材の許容応力度は、引張強さを基準にして算出される。
正解 (5)
解 説
(5)について、鋼材に掛かる力には引張力のほかに、圧縮力、曲げモーメント、せん断力などがあります。そのため、引張強さだけを基に許容応力度を算出するのでは不十分です。
よって、(5)の記述が誤りであるので、正解は(5)となります。
実際には、鋼材の材質や板厚ごとに定められた基準強度を基に、引張の許容応力度を求める式、圧縮の許容応力度を求める式…といったそれぞれの式を使って算出することになります。そのため、鋼材の許容応力度はただ一つの値に決まらず、引張と圧縮とでは異なる値をとります。
…ですが、この話は出題頻度も低いので、試験対策としては上記の知識を覚えずとも、冒頭の解説で示したように考えて正解できればそれでいいと思います。
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