ビル管理士試験 2020年 問62 問題と解説

 問 題     

熱源方式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 電動冷凍機+ボイラ方式は、熱源種別でいえば、冷熱源は冷水、温熱源は温水又は蒸気である。
  2. 電動機駆動ヒートポンプの場合、主に水熱源方式が採用されている。
  3. 吸収冷凍機+蒸気ボイラ方式は、年間を通じて、ガス又は油が使用される。
  4. 直焚吸収冷温水機方式では、冷水と温水を同時に製造できる。
  5. コージェネレーション方式は、発電すると同時に排熱を空気調和や給湯等に利用することができる。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(2)に関して、ヒートポンプの熱源方式には、大きく分けて「空気熱源方式」と「水熱源方式」があります。どちらにも長所や短所がありますが、普通のビルで広く普及しているのは「空気熱源方式」のほうなので、(2)の記述が誤りとなります。

以下に空気熱源方式と水熱源方式の特徴を簡単にまとめますので、参考にしてください。

空気熱源方式は、冬に暖房として使う際、外気温が低いと霜が付着し、伝熱効果が下がります。そのため、あまり成績係数が高くはならないのですが、空気はその確保が簡単なので、この方式が広く使われています。

一方、水熱源方式は、水の比熱が大きいこと、熱伝導性に優れることなどから、成績係数が高くなります。しかし、水の確保は簡便とは言い難く、空気熱源方式ほど使い勝手が良くありません。ちなみに、もしこの方式を使うなら、水の確保は井戸水や排水などを利用します。

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