電験三種 R6年度上期 理論 問6 問題と解説

 問 題     

図の回路において、抵抗R[Ω]には電流0.3Aが流れている。抵抗Rの値[Ω]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 2.0
  2. 2.8
  3. 3.7
  4. 4.9
  5. 25

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

問題の図はわかりにくい配置になっていますが、上図のA点からB点へと向かうルートが左・右・右下の3つあると考えると、上図は下図のように描き換えることができます。なお、解説の都合上、各電流や電圧の記号を下図のように適当に付けておきます。

上図より、A点からB点までの3つのルートは並列の関係にあるため、V1=V2=V3が成り立ちます。

よって、V2=V3を使ってI2とV2(またはI3とV3)を計算し、その結果をV1=V2(またはV1=V3)に当てはめれば、求めたいRを算出することができます。

まずは上図を見ながらV2=V3を書き換えると、次の(1)式のように表すことができます。

また、電流だけに注目して回路を見ると、次の(2)式が成り立つことがわかります。

(1)式と(2)式から、I2、V2はそれぞれ次に示す(3)式、(4)式のように計算できます。

続いて、(3)式と(4)式の結果を使ってV1=V2に代入すると以下の(5)式のようになります。ここではV1=V2を使いますが、(3)式や(4)式の代わりにI3とV3を求め、そこからV1=V3を使っても同じ結果が得られます。

以上から、正解は(1)となります。

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