電験三種 R4年度下期 機械 問14 問題と解説

 問 題     

次の文章は、メカトロニクスの概要と構成要素に関する記述である。

メカトロニクスは( ア )技術、( イ )技術、情報技術を統合した技術である。これにより、メカニズム(機構)によってつくられた従来の( ア )に、マイクロコンピュータなどの( イ )部品を組み込んで、高性能で多機能な機械装置が実現できる。

メカトロニクス製品の構成要素には、( ウ )、( エ )、( オ )及びインタフェースがある。

( ウ )は、機械の圧力、力、速度、加速度、温度などの物理量を計測する。

( エ )は、電気、油圧、空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換する。

( オ )は、( ウ )で計測した情報を処理して( エ )への指令を生成する制御装置としての役割を果たす。

インタフェースは、( ウ )や( エ )の扱う電気信号と( オ )が処理できるディジタル信号との変換を担当する。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  • (ア)  (イ)    (ウ)        (エ)       (オ)
  1. 機械  電子  アクチュエータ  ネットワーク   センサ
  2. 電子  機械  センサ      アクチュエータ  コンピュータ
  3. 電子  機械  コンピュータ   センサ      アクチュエータ
  4. 機械  電子  センサ      アクチュエータ  コンピュータ
  5. 機械  電子  センサ      ネットワーク   アクチュエータ

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

( ア )と( イ )は、一方に「機械」が、他方に「電子」が入ります。

ここで、本文中に「メカニズム(機構)によってつくられた従来の( ア )に、マイクロコンピュータなどの( イ )部品を組み込んで」とあるので、古くから使われ続けているのが「機械」、その後に登場したのが「小型の電子部品」であると考えれば、( ア )が「機械」、( イ )が「電子」になると判断できます。

( ウ )と( エ )と( オ )の選択肢には、「アクチュエータ」、「ネットワーク」、「センサ」、「コンピュータ」の4種類の用語が挙げられています。そこで、まずはこれらの用語の意味を確認しておきます。

アクチュエータとは、電気、油圧、空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換する装置のことです。例えば、電動モーターや油圧シリンダー、空気圧シリンダーなどがアクチュエータの一種です。

よって、( エ )が「アクチュエータ」となります。

ネットワークとは、コンピュータや機器などを通信回線や無線などで接続して、情報やデータをやり取りするシステムのことです。例えば、インターネットやLANなどがネットワークの一種です。

よって、この問題文の穴埋めには「ネットワーク」に相当するものはありません。

コンピュータとは、プログラムに従ってデータを処理する電子機器のことで、各種の制御装置としての役割を果たします。例えば、パソコンやスマートフォン、タブレットなどがコンピュータの一種です。

よって、( オ )が「コンピュータ」となります。

センサとは、機械の圧力、力、速度、加速度、温度などの物理量を計測する装置のことです。例えば、温度計や圧力計、加速度センサなどがセンサの一種です。

よって、( ウ )が「センサ」となります。

以上から、( ア )が「機械」、( イ )が「電子」、( ウ )が「センサ」、( エ )が「アクチュエータ」、( オ )が「コンピュータ」となるので、正解は(4)です。

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