問 題
次の文章は、電子機械の構成と基礎技術に関する記述である。
ディジタルカメラや自動洗濯機など我々が日常で使う機器、ロボット、生産工場の工作機械など、多くの電子機械はメカトロニクス技術によって設計・製造され、運用されている。
機械にマイクロコンピュータを取り入れるようになり、メカトロニクス技術は発展してきた。
電子機械では、外界の情報や機械内部の運動状態を各種センサにより取得する。大部分のセンサ出力は電圧または電流の信号であり時間的に連続に変化する( ア )信号である。
電気、油圧、空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換するアクチュエータも( ア )信号で動作するものが多い。これらの信号はコンピュータで構成される制御装置で( イ )信号として処理するため、信号の変換器が必要となる。
( ア )信号から( イ )信号への変換器を( ウ )変換器、その逆の変換器を( エ )変換器という。
センサの出力信号は( ウ )変換器を介してコンピュータに取り込まれ、コンピュータで生成されたアクチュエータへの指令は( エ )変換器を介してアクチュエータに送られる。その間必要に応じて信号レベルを変換する。
このような、センサやアクチュエータとコンピュータとの橋渡しの機能をもつものを( オ )という。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- ア イ ウ エ オ
- ディジタル アナログ D-A A-D インタフェース
- アナログ ディジタル A-D D-A インタフェース
- アナログ ディジタル A-D D-A ネットワーク
- ディジタル アナログ D-A A-D ネットワーク
- アナログ ディジタル D-A A-D インタフェース
解 説
( ア )と( イ )に関して、アナログ信号は時間的に連続に変化する波形の信号で、ディジタル信号は情報を0と1の2進数に置き換えた信号です。
よって、( ア )には「アナログ」が、( イ )には「ディジタル」が入ります。
( ウ )と( エ )は上記を正しく答えられれば簡単です。アナログ信号 → ディジタル信号の変換は、それぞれの頭文字を取って「A-D変換」といい、ディジタル信号 → アナログ信号の変換は「D-A変換」といいます。
よって、( ウ )には「A-D」が、( エ )には「D-A」が入ります。
( オ )で、選択肢にあるインタフェース(interface:接点、橋渡し役)は、機器同士の間、プログラム同士の間、機器と人との間などを結ぶ橋渡し役となる装置やシステムのことをいいます。
ここでは「センサやアクチュエータとコンピュータとの橋渡しの機能をもつもの」が問われていますが、これも一種のインタフェースといえるので、( オ )には「インタフェース」が入ります。
以上から、( ア )は「アナログ」、( イ )は「ディジタル」、( ウ )は「A-D」、( エ )は「D-A」、( オ )は「インタフェース」となるので、正解は(2)です。
コメント