三相交流というのは、単相交流が3つセットになったようなもので、以下の回路図のように表すことができます。
単相交流回路のときは、上図の左側に1つの電源があり、右側に負荷が1つあるのが基本形でした(負荷側には抵抗とリアクタンスとコンデンサなどが複数ある場合もありますが、これらを1つにまとめたものが負荷だと考えてください)。
一方、三相交流では、上図のように、電源側(左側)には3つの電源が、負荷側(右側)にも3つの負荷があります。
ここで、電源側はY字を逆さまにしたような形の電線に電源が接続されていますが、このような電線の組み方のことをY結線(スター結線と読みます)といいます。
また、負荷側は三角形の電線のそれぞれの辺上に負荷が接続されています。このような電線の組み方のことをΔ結線(デルタ結線と読みます)といいます。
そして、電源側のY結線の3つの先端が、負荷側のΔ結線の3つの頂点とそれぞれ結ばれることで、三相交流回路が成立します。
ちなみに、上記では電源側がY結線、負荷側がΔ結線となった例を紹介しましたが、電源がΔ結線でも、負荷がY結線でも構いません。つまり、電源側と負荷側の組み合わせは、
- Y-Y
- Y-Δ
- Δ-Y
- Δ-Δ
の4種類があることになります。
また、上図にも緑色で書き込んでいますが、Y結線のちょうど中心にある3線が交わる部分は中性点と呼ばれています。この点で接地すると、1つの接地点で三相分をまとめて接地できるので効率的です。中性点での接地のことを中性点接地といいます(そのままですね…)。
一方のΔ結線には、上図を見てもわかる通り、中性点がないので接地点は取りづらいです。
コメント