同期インピーダンス
三相同期発電機の1相分の等価回路は次のように描くことができます。
- E:誘導起電力 [V]
- Vn:定格運転時の端子電圧 [V]
- In:定格時の電機子電流 [A]
- xs:同期リアクタンス [Ω]
- ra:電機子巻線抵抗 [Ω]
- Z:同期インピーダンス [Ω]
上図の同期リアクタンスというのは、電機子反作用リアクタンスと漏れリアクタンスを合わせたものです。この同期リアクタンスと電機子巻線抵抗の合力を、同期インピーダンスといいます。つまり、同期インピーダンスZは、次の式で表すことができます。
…とはいえ、実際にはraはxsに比べて無視できるほど小さいことが普通なので、試験問題では無視してよいと指定される場合も多いです。
また、同期インピーダンスZは、短絡電流Isを用いて以下の式のように表すこともできます。
百分率同期インピーダンス
同期インピーダンスと似た言葉として、百分率同期インピーダンスというものもあります。これは名前の通り、同期インピーダンスを(Ωではなく)百分率のかたちで表したものです。
定義としては、端子電圧に対するインピーダンス降下を%で表したものなので、
- %Z:百分率同期インピーダンス [%]
- In:定格電流 [A]
- Z:同期インピーダンス [Ω]
- Vn:定格運転時の端子電圧 [V]
となりますが、上で紹介した同期インピーダンスの式と合わせると、
- %Z:百分率同期インピーダンス [%]
- In:定格電流 [A]
- Is:短絡電流 [A]
と式変形することができるため、むしろこちらを公式として押さえておくことをお勧めします。
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