電験三種 H30年 機械 問10 問題と解説

 問 題     

貯水池に集められた雨水を、毎分300m3の排水量で、全揚程10mを揚水して河川に排水する。このとき、100kWの電動機を用いた同一仕様のポンプを用いるとすると、必要なポンプの台数は何台か。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし、ポンプの効率は80%、設計製作上の余裕係数は1.1とし、複数台のポンプは排水を均等に分担するものとする。

  1. 1
  2. 2
  3. 6
  4. 7
  5. 9

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

まずは揚水のために必要な理論的なエネルギーを計算します。これは位置エネルギーの式を使うと計算できます。ちなみに、水量の300[m3/min]は、単位を[kg/s]に換算する必要があります。

しかし、実際には理想的な条件では揚水できず、損失が生じます。よって、上記の計算結果を効率で割ることで、損失分を含めた必要エネルギーを求めます。

また、実際に揚水するとなると負荷変動なども起こり得るので、少しの余裕を見ておきます。ここでは設計製作上の余裕係数を1.1としているので、上記の計算結果に×1.1をします。

よって、ポンプの電動機の能力は、この値以上でなくてはなりません。1台で100[kW]なので、必要な台数は

となります。つまり、6台では出力が足りず、7台必要であるということです。

よって、正解は(4)となります。

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