電験三種 H30年 法規 問10 問題と解説

 問 題     

次の文章は、電力の需給に関する記述である。

電力システムにおいて、需要と供給の間に不均衡が生じると、周波数が変動する。これを防止するため、需要と供給の均衡を常に確保する必要がある。

従来は、電力需要にあわせて電力供給を調整してきた。

しかし、近年、( ア )状況に応じ、スマートに( イ )パターンを変化させること、いわゆるディマンドリスポンス(「デマンドレスポンス」ともいう。以下同じ。)の重要性が強く認識されるようになっている。

この取組の一つとして、電気事業者(小売電気事業者及び系統運用者をいう。以下同じ。)やアグリゲーター(複数の( ウ )を束ねて、ディマンドリスポンスによる( エ )削減量を電気事業者と取引する事業者)と( ウ )の間の契約に基づき、電力の( エ )削減の量や容量を取引する取組(要請による( エ )の削減量に応じて、( ウ )がアグリゲーターを介し電気事業者から報酬を得る。)、いわゆるネガワット取引の活用が進められている。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    (ア)   (イ)   (ウ)    (エ)

  1. 電力需要  発電  需要家    需要
  2. 電力供給  発電  発電事業者  供給
  3. 電力供給  消費  需要家    需要
  4. 電力需要  消費  発電事業者  需要
  5. 電力供給  発電  需要家    供給

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

( ア )の直前の文章には「従来は、電力需要にあわせて電力供給を調整してきた。」と書かれています。そして、( ア )の文章は「しかし、」から始まるので、この文章は従来とは違ったやり方の話だと判断できます。

よって、今までが需要に合わせて供給していたのに対し、今後は供給に合わせて需要を調整するということになるので、( ア )には「電力供給」が入ります。

( イ )のところは、電力需要を調整すること、つまり、電力の使い方に関することなので、「消費」を入れるのが適切です。

問題文後半の文章も前半に引き続き、電力供給に合わせて電力需要を調整することについて書かれています。そのため、( ウ )も( エ )も供給ではなく需要に関する用語が入るはずです。

よって、( ウ )には「需要家」が、( エ )には「需要」が入ります。

以上から、正解は(3)となります。

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