電験三種 H26年 電力 問8 問題と解説

 問 題     

架空送電線路の雷害対策に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 直撃雷から架空送電線を遮へいする効果を大きくするためには、架空地線の遮へい角を小さくする。
  2. 送電用避雷装置は雷撃時に発生するアークホーン間電圧を抑制できるので、雷による事故を抑制できる。
  3. 架空地線を多条化することで、架空地線と電力線間の結合率が増加し、鉄塔雷撃時に発生するアークホーン間電圧が抑制できるので、逆フラッシオーバの発生が抑制できる。
  4. 二回線送電線路で、両回線の絶縁に格差を設け、二回線にまたがる事故を抑制する方法を不平衡絶縁方式という。
  5. 鉄塔塔脚の接地抵抗を低減させることで、電力線への雷撃に伴う逆フラッシオーバの発生を抑制できる。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

逆フラッシオーバとは、架空地線や鉄塔に雷撃があった際に接地抵抗が高いと、架空地線や鉄塔の電圧が上がって送電線に対して放電してしまうことをいいます。

よって、鉄塔塔脚の接地抵抗を低減させることで逆フラッシオーバの発生を抑制することができるのですが、「電力線への雷撃」が誤りで、正しくは「架空地線や鉄塔への雷撃」となります。

この問題は(1)~(4)の内容も重要知識として覚えておくといいと思うので、併せて確認してください。

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