電験三種 H25年 電力 問10 問題と解説

 問 題     

地中電線の損失に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 誘電体損は、ケーブルの絶縁体に交流電圧が印加されたとき、その絶縁体に流れる電流のうち、電圧に対して位相が90[°]進んだ電流成分により発生する。
  2. シース損は、ケーブルの金属シースに誘導される電流による発生損失である。
  3. 抵抗損は、ケーブルの導体に電流が流れることにより発生する損失であり、単位長当たりの抵抗値が同じ場合、導体電流の2乗に比例して大きくなる。
  4. シース損を低減させる方法として、クロスボンド接地方式の採用が効果的である。
  5. 絶縁体が劣化している場合には、一般に誘電体損は大きくなる傾向がある。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

地中電線の損失の種類は、問題の選択肢中にもある通り、主に以下の3種類です。

  • 抵抗損 :ケーブルの導体に電流が流れることにより発生する損失
  • 誘電体損:交流電圧の印加によりケーブルの絶縁体内で発生する損失
  • シース損:ケーブルの金属シースに誘導される電流による発生損失

選択肢(1)の説明の前半部分は正しいですが、誘電体損は電圧と同相の電流成分により発生するため、後半部分が誤りです。

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