低圧・高圧保安工事

低圧保安工事

保安工事は、電線の断線や支持物の倒壊などによる危険を防止するために行います。低圧架空電線路の保安工事は、次の条件を満たす必要があります。

まず電線としては「ケーブル」を使うか、あるいは、「引張強さ8.01kN以上のもの又は直径5mm以上の硬銅線」を使用します(使用電圧が300V以下の場合は、「引張強さ5.26kN以上のもの又は直径4mm以上の硬銅線」でも可です)。

次に、木柱の風圧荷重に対する安全率は、2.0以上が求められます。また、木柱の太さは、末口で直径12cm以上必要です。

最後に、径間は以下の表を満たすようにしなければいけません。

支持物の種類

径間

高圧架空電線路における長径間工事に準じて施設する場合

電線に引張強さ8.71kN以上のもの又は断面積22mm2以上の硬銅より線を使用する場合

その他の場合

木柱、A種鉄筋コンクリート柱、A種鉄柱

300m以下

150m以下

100m以下

B種鉄筋コンクリート柱、B種鉄柱

500m以下

250m以下

150m以下

鉄塔

制限なし

600m以下

400m以下

高圧保安工事

高圧架空電線路に行う高圧保安工事も上記の低圧の場合と大体同じような感じですが、条件が少しずつ異なります。

まず電線としては「ケーブル」を使うか、あるいは、「引張強さ8.01kN以上のもの又は直径5mm以上の硬銅線」を使用します(低圧のときは使用電圧が300V以下の際の例外がありましたが、高圧は当然300V超なので、例外なしです)。

次に、木柱の風圧荷重に対する安全率は、2.0以上が求められます。木柱の太さについては定めがありません。

最後に、径間は以下の表を満たすようにしなければいけません。ただし、電線に「引張強さ14.51kN以上のもの又は断面積38mm2以上の硬銅より線」を使っていて、かつ、支持物にB種鉄筋コンクリート柱、B種鉄柱、鉄塔のいずれかを使っているときは、以下の表を満足しなくても構いません。

支持物の種類

径間

木柱、A種鉄筋コンクリート柱、A種鉄柱

100m以下

B種鉄筋コンクリート柱、B種鉄柱

150m以下

鉄塔

400m以下

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