保護継電器
前項でも簡単に紹介した通り、保護継電器は、CTやVTの異常を認識し遮断器を作動させるためのものです。保護継電器には以下のような種類があります。
1.過電流継電器
CTから流れてきた電流が規定値以上のときに作動する継電器です。限時特性を持ちます。
限時特性とは、流れてくる電流が大きければ大きいほど素早く動作し、あまり大きくなければゆっくり動作する、という性質のことです。短絡電流などが前者に該当し、過電流などの場合が後者に該当します。
2.過電圧継電器
VTの二次側の電圧が規定値を超えると作動する継電器です。
3.比率差動継電器
変圧器の一次側と二次側の両方に変流器(CT)を置き、その両方の電流を調べます。両者の電流比が大きく異なるときは変圧器内部に異常があるときなので、そのような場合に差動するような継電器です。
4.地絡継電器
変圧器の中性点が接地してあるとき、地絡によって中性点に電流が流れるので、それをCTで検出するような継電器です。また、接地してないときはVTを接地させれば地絡時に二次側の電圧を検出できます。
このように、接地しているかしていないかで保護の仕方が変わるものの、どちらでも地絡の検出に対応できます。
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