変電所の母線方式

変電所の母線方式には様々な種類がありますが、代表的なものを以下に挙げます。

単母線方式

もっとも単純な構造の母線方式がこの「単母線方式」です。まずは以下の図をみてください。

横の線が母線で、これが1本なので単母線と呼ばれます。構造が単純なためコストが安いことから多く使われています。ただし、母線部に事故が起こると全停電してしまうので、重要な変電所ではリスクを避けるためにこの母線方式は使いません。

二重母線方式

単母線方式よりもコストが掛かりますがその分信頼性を向上したのが、この「二重母線方式」です。以下の図をみてください。

横の線が母線で、これが2本なので二重母線方式といいます。単母線方式に対して、母線以外に断路器なども増えるためにコストが掛かります。しかし、片方の母線に事故があっても全停電にならないため、リスクを避けたい重要な変電所ではこの方式を採用します。

二重母線4ブスタイ方式

二重母線方式にさらに信頼性を高めたものが「二重母線4ブスタイ方式」です。4ブスタイとは、4回線のブスバー(導体)を結ぶ(タイ=tie)という意味で、図にすると以下のようになります。

1½遮断器方式

二重母線方式にさらに信頼性を高めたものとして、「1½遮断器方式」というものもあります。こちらと二重母線4ブスタイ方式とでは、有利不利となる条件に多少の違いはありますが、どちらも非常に信頼性の高い(母線事故に強い)母線方式となります。

コメント