電験三種 R4年度上期 理論 問8 問題と解説

 問 題     

図のように、周波数f[Hz]の正弦波交流電圧E[V]の電源に、R[Ω]の抵抗、インダクタンスL[H]のコイルとスイッチSを接続した回路がある。スイッチSが開いているときに回路が消費する電力[W]は、スイッチSが閉じているときに回路が消費する電力[W]の1/2になった。

このとき、L[H]の値を表す式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

まず、スイッチSが閉じているときはコイルに電流は流れず、コイルのないほうの導体を通って回路を1周します。よって、このときの電流I[A]と回路が消費する電力P[W]は次のように表されます。

次に、スイッチSが開いているときはコイルに電流は流れるので、この回路の合成インピーダンスZ[Ω]、電流I[A]、消費電力P[W]は次のように表されます。

ここで、問題文よりP[W]は電力P[W]の1/2なので、(2)式と(5)式から、以下の等式が成り立ちます。

最終的にはL[H]の値を表す式を求めたいので、(6)式を次に示すように式変形していきます。

以上から、正解は(2)となります。

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