電験三種 H24年 理論 問9 問題と解説

 問 題     

図のように、直流電圧E[V]の電源、R[Ω]の抵抗、インダクタンスL[H]のコイル、スイッチS1とS2からなる回路がある。電源の内部インピーダンスは零とする。時刻t=t1[s]でスイッチS1を閉じ、その後、時定数L/R[s]に比べて十分に時間が経過した時刻t=t2[s]でスイッチS2を閉じる。

このとき、電源から流れ出る電流i[A]の波形を示す図として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

スイッチS1だけ閉じているときは、問題文の回路の右半分に電流は流れないので、左半分だけ考えればよいです。

スイッチS1を閉じてすぐはコイルの自己誘導作用によって誘導起電力が電流の流れる向きとは反対向きに発生し、電流が流れにくくなっています。その効果は時間とともに弱まり、電流を流し始めてから(スイッチS1を閉じてから)充分に時間が経つと、誘導起電力がなくなり、リアクタンスが0になるので、コイルの部分は短絡している状態と同じ扱いになります。

よって、問題文の回路でいうと抵抗Rだけが残るので、このときの電流値はi=E/R[A]になります(ただし、この段階では選択肢が1つも消せません)。

次に、スイッチS2を閉じたときについて、図の右半分には抵抗もコイルもある(=インピーダンスがある)のですが、上記で説明したとおり、回路図中央のコイルはリアクタンス0(=インピーダンス0)で短絡状態なので、スイッチS2を閉じたとしても回路の右側には電流が流れず、電流は回路の左半分を廻っているだけです。

よって、スイッチS2を閉じても電流値に変化はないので、正解は(3)となります。

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