ブロック線図の等価交換

前項にてブロック線図の基本を扱いましたが、その最後のところで「複雑なブロック線図を、より簡単なブロック線図に変換することが大切」と書きました。

この項では、ブロック線図の等価交換のルールについて説明していきます。

ブロック線図の等価交換ルールには特に大事なものが3つ、できれば覚えておきたいものが4つ、知っているとたまに使えるものが3つあります。

特に大事なもの

  • 直列結合
  • 並列結合
  • フィードバック結合

やや大事なもの

  • 加え合わせ点の手前への移動
  • 加え合わせ点の後ろへの移動
  • 引き出し点の手前への移動
  • 引き出し点の後ろへの移動

余裕があれば覚えてほしいもの

  • ブロックの入れ替え
  • 加え合わせ点の入れ替え
  • 引き出し点の入れ替え

直列結合

2つのブロックが直列に並んでいるときは、以下の図のようにでまとめることができます。

並列結合

2つのブロックが並列に並んでいるときは、以下の図のように和または差でまとめることができます。

フィードバック結合

フィードバックのブロック線図を結合すると以下のような式になります。結合前と結合後ではプラス・マイナスが入れ替わる点に注意してください。

これは数ある等価交換の中で最も重要なので、ぜひ覚えておいてください。

加え合わせ点の手前への移動

ブロックの後ろにある加え合わせ点をブロックの手前に移動したいときは、以下のような変換が有効です。

加え合わせ点の後ろへの移動

ブロックの手前にある加え合わせ点をブロックの後ろに移動したいときは、以下のような変換が有効です。

引き出し点の手前への移動

ブロックの後ろにある引き出し点をブロックの手前に移動したいときは、次のような変換を行います。

引き出し点の後ろへの移動

ブロックの手前にある引き出し点をブロックの後ろに移動したいときは、次のような変換を行います。

要素の入れ替え

ブロック、加え合わせ点、引き出し点の3要素はいずれも、同じ要素が2個並んでるときは順序の入れ替えが可能です。


以上の変換ルールが上手に使えるようになれば、複雑なブロック線図を簡単なブロック線図に書き換えることが可能となります。

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