電圧変動率の概要については前項で説明した通りですが、電圧変動率の近似式はぜひ公式として覚えてください。
- ε:電圧変動率[%]
- p:百分率抵抗降下(パーセント抵抗)[%]
- q:百分率リアクタンス降下(パーセントリアクタンス)[%]
- cosθ:力率
- I2n:定格運転時の二次電流[A]
- R2:二次側に換算した等価回路の抵抗[Ω] (R2=r1/α2+r2)
- X2:二次側に換算した等価回路のリアクタンス[Ω] (X2=x1/α2+x2)
- V2n:定格運転時の二次電圧[V]
この項では、具体的な問題例を使って、この式の使い方を紹介していきます。
例題
以下の図は、単相変圧器において一次側の諸量を二次側に換算した等価回路です。抵抗とリアクタンスはすでに一次二次を合成済みのものとして表記しています。
- r21:一次二次合成抵抗 1.0×10-3[Ω]
- x21:一次二次合成リアクタンス 3.0×10-3[Ω]
- V2n:定格運転時の二次電圧 100[V]
- I2n:定格運転時の二次電流 1000[A]
- cosθ:負荷の力率(遅れ) 80[%]
この条件下で、百分率抵抗降下p、百分率リアクタンス降下q、電圧変動率εを求めてみてください。
解説
基本的には3つのパラメータとも、冒頭で紹介した公式を使えば計算ができます。
ちなみに、εを求めるためには、まず先にcosθからsinθを求めておく必要があります。
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