問 題
次の文章は、汽力発電所の復水器に関する記述である。
汽力発電所の復水器は、タービンの( ア )を冷却し水に戻して復水を回収する装置である。内部の( イ )を保持することで、タービンの入口蒸気と出口蒸気の( ウ )を大きくし、タービンの( エ )を高めている。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- (ア) (イ) (ウ) (エ)
- 抽気蒸気 真空度 圧力差 回転速度
- 排気蒸気 温度 温度差 効率
- 排気蒸気 真空度 圧力差 効率
- 抽気蒸気 真空度 温度差 回転速度
- 排気蒸気 温度 温度差 回転速度
正解 (3)
解 説
汽力発電所の復水器は、タービンから排出される蒸気を冷却し、再び水に戻すための重要な装置です。このプロセスを通じて、蒸気を再利用するだけでなく、タービンの効率を高める役割も果たします。
( ア )に関して、復水器はタービンから排出される蒸気、つまり排気蒸気を冷却して水に戻します。これにより、閉じたサイクルで水を再利用し、蒸気タービンの動作を維持します。よって、( ア )には「排気蒸気」が入ります。
選択肢にある「抽気蒸気」に関して、タービンの途中から蒸気を抜き出すことを「抽気」といいます。これも汽力発電ではよく用いられる言葉です。この抽気が持っている熱で給水(これからボイラに入る水のこと)を温めることで、発電機全体の熱効率を向上することができます。
( イ )~( エ )に関して、復水器内で蒸気が冷却されると、体積が縮小し、内部に真空が生成されます。この真空度が高いほどタービンの出口圧力が低下し、タービンの入口蒸気と出口蒸気の圧力差が大きくなり、蒸気がタービンを通過する際により多くのエネルギーを取り出すことができます。
よって、( イ )には「真空度」、( ウ )には「圧力差」、( エ )には「効率」が入ります。
以上から、
- ア:排気蒸気
- イ:真空度
- ウ:圧力差
- エ:効率
となるので、正解は(3)となります。

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