電験三種 R5年度上期 法規 問4 問題と解説

 問 題     

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく太陽電池モジュールの絶縁性能に関する記述の一部である。

太陽電池モジュールは、最大使用電圧の1.5倍の直流電圧又は( ア )倍の交流電圧(( イ )V未満となる場合は、( イ )V)を充電部分と大地との間に連続して( ウ )分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  • (ア)    (イ)  (ウ)
  1.  1   500  10
  2.  1   300  10
  3.  1.1  500    1
  4.  1.1  600    1
  5.  1.1  300    1

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

問題文のaは「電気設備技術基準の解釈」第16条(機械器具等の電路の絶縁性能)5項からの引用です。この条文は以下の通りです(一部改変)。

太陽電池モジュールは、最大使用電圧の1.5倍の直流電圧又は1倍の交流電圧(500V未満となる場合は、500V)を充電部分と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。

よって、( ア )、( イ )、( ウ )にはそれぞれ、「1」、「500」、「10」が入ります。

基本的には知識問題となりますが、過去に同様の条文が何度か出題されているので、これらの数値はなるべく押さえておきたいところです。

なお、( ア )に限っては問題文中にヒントがあるため、以下のように考えると知識がなくても答えることができます。

まず、「( イ )V未満となる場合は、( イ )V」という部分に注目して、ちょうど( イ )Vであるときを考えます。

たとえば( イ )が500Vだとしたとき、最大使用電圧が交流なら、400Vでも450Vでも499.99Vでも試験電圧は500Vとなります。そして、最大使用電圧が500Vのときは、500Vの( ア )倍ということです。

しかし、連続性が成り立つと考えれば、499.99Vの試験電圧が500Vなら、500Vの試験電圧も500Vでよいはずです。つまり、( ア )は選択肢にある「1」と「1.1」のうち、「1」を選ぶのが正しいと判断することができます。

以上から、

  1. 1
  2. 500
  3. 10

となるので、正解は(1)です。

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