ビル管理士試験 H30年 問114 問題と解説

 問 題     

給水設備の機器・配管材料に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  1. TIG溶接は、不活性ガスの雰囲気中で、タングステン電極と溶接母材の間にアークを発生させて溶接する方法である。
  2. ボール弁は、ボール状の弁体を回転させ、管軸と通路とが一致したときが全閉であり、それと90°回転した状態が全開になる。
  3. ステンレス鋼板製貯水槽は、液層部よりも気層部の方が腐食しにくい。
  4. 銅管は、銅イオンが水に浸出して白濁水を生じることがある。
  5. 架橋ポリエチレン管の接続方法は、一般に接着接合である。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

(1)が正しい記述です。TIGはタングステンイナートガスの頭文字を取ったもので、(1)の説明文の通りです。

(2)で、ボール弁は、管軸と通賂が一致したときが全開で、それと90°回転した状態が閉止となります。つまり、(2)の記述は「全開」と「全閉」が反対です。

(3)に関して、ステンレス鋼板製貯水槽は、液層部は耐食性を有している一方で、塩素ガスに弱いので、気層部は腐食しやすいといえます。よって、(3)の「液層部」と「気層部」が反対です。

(4)で、銅イオンの色は鮮やかな青色です。よって、銅イオンが浸出した場合は青水となります。白濁水が見られた場合、それは亜鉛が溶けだしている可能性があります。もしくは、ただ単に空気の気泡がたくさん発生してしまい、白く見えるだけかもしれません。

(5)について、架橋ポリエチレン管の接合に用いるのはメカニカル形接合か融着接合のどちらかです。架橋ポリエチレン管は接着剤では溶かせないので、接着接合はできません。

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